果物について

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 甘みが強いせいか、果物を摂りすぎると身体に良くない、肥満や高脂血症・糖尿病に良くないと、思われることが一般に多いようです。
このような誤解は、一般消費者のみならず、医療従事者にも見受けられます。
果糖が血液中の中性脂肪値を高めるという報告は古くからありますが、常識的な食生活の範囲ではそのようなことは無いと結論づけられています。
アメリカ食品医薬品局は、糖類(ショ糖、果糖、ブドウ糖など)に関する1000以上の文献を精査し、糖類の健康面における評価を行った結果、肥満、糖尿病、循環器系疾患などの生活習慣病の発症に糖が直接的な原因であるという明確な証拠はないと結論づけました 1) 。
その後、国連食糧農業機関と世界保健機関の両機関も同様に再検討し、「糖類の摂取は肥満を促進する」という考えは誤りであり、果糖やショ糖などの糖類が生活習慣病に直接結びつくことはないとする見解をまとめました 。
そしてアメリカ食品医薬品局の見解を支持すると同時に、果物、穀類、などから供給される糖類(炭水化物)は、生命を維持してエネルギーの供給源とし最も重要な栄養素であると結論づけています。
一般には果物の摂りすぎが身体に良くないと思われていますが、毎日何キロも食べない限り大丈夫です。
果糖に限らず、過剰なエネルギー摂取は肥満・高脂血症・糖尿病の原因となります。
また、果糖は甘みが強い一方で血糖値を上げ難い糖として知られています。
このことから果糖が多い果物は血糖値を上げにくい食品といえます
。血糖値を上げずにエネルギー源が素早く補え、なおかつビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な果物は優れた健康食品といえるでしょう。
このような理由から、毎日1600 kcal に食事制限されている糖尿病の方でも、毎日1単位(80 kcal)の果物は摂るように指導されています 。

参考文献

●Glinsmann WH et al. 1986 Evaluation of health aspects of sugars contained in carbohydrate sweeteners. J. Nutr. 116(11 Suppl): S1-216.
●Daly ME et al. 1997 Dietary carbohydrates and insulin sensitivity: a review of the evidence and clinical implications. Am. J. Clin. Nutr. 66(5): 1072-1085.
●FAO, News Highlights, May, 5 (1997)
●Foster-Powell K and Miller JB. International tables of glycemic index. Am J Clin Nutr. 62(4): 871S-890S.
●日本糖尿病学会編 糖尿病食事療法の手引き 第6版 文光堂 (2002)

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