食事の栄養素について知る③
~カラダのエネルギー源「炭水化物」の特徴~
皆さんは、「炭水化物」と聞けば、どのような印象をお持ちです?
糖尿病食事療法の「炭水化物制限」であったり、「炭水化物(糖質)制限ダイエット」など、あまりカラダに取り込みたくない栄養素というイメージをお持ちではないでしょうか。
参考資料「炭水化物の理解度と食物繊維に関する意識調査」掲載元:@Press
炭水化物は大きく分けると、体内に吸収されてエネルギー源になる「糖質=グルコース(ブドウ糖))」と、消化吸収されずエネルギーにならない「食物繊維(=セルロース)」に分けることができます。
糖質は、栄養素の中で最もエネルギー源として使われやすく、脳や全身の主要なエネルギーになり、同じエネルギー源でも脂質やたんぱく質と比べると、すばやく使えるという即効性の高いエネルギー源という特徴があります。
また、余分に摂取した糖質は、肝臓と筋肉にエネルギー源であるグリコーゲンとして蓄えられ、必要な時にエネルギーとして使われますが、摂りすぎてしまうと体脂肪として蓄えられてしまいます。
さらに、糖質が多い食事は、血液中のブドウ糖(血糖)の量を急激に上昇させます。
しかし、すい臓からインスリンが分泌されるので、通常は2~3時間後には食事前の血糖値に戻してくれます。
ただ、糖質をとりすぎたり、血糖値を急上昇させるような食べ方をつづけると、血糖値がうまく下がらず、糖尿病をはじめとしたさまざまな健康トラブルの原因になります。
ただ、だからといって「糖質が太る原因だ」「糖尿病の原因だ」といっていいのでしょうか?
悪いのは糖質そのものではなく、糖質の摂り過ぎがカラダに悪影響を与えるということを知っておきましょう。
逆に、糖質を極端に制限すると、今度はエネルギー不足によって、脳の血流が悪くなり、頭痛やふらつき、動悸、慢性的な疲労や思考力の低下、筋肉痛などの「低血糖症」の症状を引き起こします。
さらには、糖質の不足分を補うためにタンパク質がエネルギー源として使われるため、筋肉量が減少し、かえって基礎代謝を低下させる原因にもなりかねないのです。
※右のアンケートで「低血糖症」の症状をチェックしてみてください。
チェックが多い人ほど、低血糖症の可能性が強いので、気になるようでしたら専門医に診てもらうことをお勧めします。
「摂りすぎ」も「極端にカットする」のも良くない糖質ですが、この糖質とうまく付き合っていくために、まずは、普段の食生活のなかで糖質の存在を意識することから始めましょう。
- 1汁3菜など、糖質に偏らない食材をチョイスしてバランスの良い食事を意識する。
ビタミンB1が豊富に含まている豚肉やレバーなどの食品と組み合わせて食べると糖質をエネルギーに変えて代謝が高まります。 - ゆっくり時間をかけて、よく噛んで食べることを意識する。
前回記事参照「噛む習慣と健康について①~咀嚼とダイエット」 - 間食やお菓子ジュースは、適量だけとる習慣を身につけたり、糖質の少ないものに置き換えるなど工夫しましょう。
- 炭水化物はできる限り穀物からとるようにし、糖質よりも食物繊維のほうを多く含む「低GI値食品」をチョイスする。
最後に、1日に必要な炭水化物の量(目標量)をご紹介します。
目標量=男女とも1日に摂取するエネルギーの50~65%に相当する量
例えば一日に摂取するエネルギーが2,000kcalの場合、 50~65%に相当するエネルギー量は、2,000kcal×0.5~0.65=1,000~1,300kcal。
炭水化物は1gが約4kcalですから、1,000~1,300kcal÷4=250~325g。 つまり一日に250~325gの糖質を摂取することが望ましいということになります。
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次回、このシリーズの4回目は、「食物繊維」についてご紹介したいと思います。
食と生活スタイルを学ぶことが現代人にとても大事な知識。
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年齢を重ねるたびに気になる『キレイ』と『元気』。
時間に追われて、食べ物があふれる身の回りに流されながら何気にいると、体調が変?肌にくすみ?などなど顕著に現れる体の変化。私たちのカラダの細胞は、私たちが日ごろ食べているもので作られています。
日本人は「野菜を摂らないといけない」という意識はあるのですが、毎日食べているもので、積極的に摂りたいものや遠ざけたいものなどをもう少し意識したいですね。
食を学んでキレイと健康を一生自分のものにしましょう。
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