塩とりすぎていませんか? 健康と塩の関係

塩のとりすぎは体に悪い? 健康と塩の関係

高血圧の方は医師より減塩を必ず言われ、減塩した方が健康に良いというのが一般ですね。
 
現在、1日の食塩摂取量は10g以下が目標と言われていますが、味噌汁を一杯飲んだだけで約1-2gの食塩摂取となってしまい減塩するのはなかなか困難です。
 
漬け物はタクアン1枚でも0.5gですし、醤油などの調味料を使えばあっという間に10gは突破します。
 
定食を外で食べれば、一人前で7-8gは軽くいってしまいます。
 
しかし、減塩について調べてみますと、この10gという数値に科学的な根拠はないようです。
 
昭和63年にアメリカ・シカゴにあるノースウエスタン医科大学のスタムラー医師が食塩摂取量と血圧の関係について厳密な調査を行った結果、「食塩摂取量と高血圧発症率との関係はないか、あっても弱い」という結論に達したのですが、この結果は表舞台に出てきませんでした。
 
確かに高血圧で減塩すると血圧が下がる人もいるのですが、皆が下がるわけではありません。
 
我々日本人が取っている塩分量は厚生労働省が2014年3月に発表した「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」の報告書によると、2012年時点の平均摂取量は 成人男性が11.3グラム、成人女性が9.6グラムと10g前後の数字です。

どんな食品から塩分を摂っているか?

 では、日本人はどのような食品からこれだけの食塩を摂取しているのでしょうか。 

 

この表は、国民健康栄養調査の分析結果から、日本人が食塩を多くとっている食品についてのランキングを示したものです。

 

1位はカップめん、2位はインスタントラーメン、3位は梅干しです。

それぞれの食品の、1日あたりの食塩摂取量は、カップめんが5.5g、インスタントラーメンが5.4g、梅干しは1.8gです。

 

1位、2位のカップめん、インスタントラーメンを食べることで1日の摂取目標量のうちの大半の食塩を摂取してしまうことがわかります。

 

したがってこれらの食品に気をつけることによってかなりな程度減塩ができるということが分かります。

 

 

塩分を控えすぎると ミネラル不足になる

 
減塩で問題となるのは、ミネラル不足になるということです。
塩分で大切なのは一緒に取れるミネラルです。
 
具体的には塩の主成分のナトリウム、酸素を運搬する赤血球には鉄、骨や筋肉の収縮にカルシウム、その他にセレン、銅、亜鉛、マグネシウム、クロム、ヨウ素などが含まれます。
 
したがって塩分を極端に制限するとミネラル不足となり、体の様々な機能が低下して老化を促進してしまいます。

 

問題は精製塩である

ただし、ミネラルの補給源として良いのは天然塩です。
ご家庭にある食卓塩と呼ばれる精製塩は、「塩化ナトリウム(NaCl)が99%以上」と表示されています。
つまり、ナトリウム以外のミネラルが存在しないのです。
そのためミネラル不足におちいってしまいます。
 
特に、ナトリウムと対をなすカリウムの存在が重要で、このバランスが崩れれば、体内ではナトリウムを捨てたり、細胞からカリウムを引っ張り出したりとして結果として高血圧を引き起こしてしまいます。
 
「お値打ち価格」をうたっている外食産業はコスト削減のため、この安い精製塩を使う傾向にあるので注意が必要です。
 

 

ミネラル豊富な天然塩を使おう

海水塩の場合、塩化ナトリウム以外のミネラル成分のほとんどは海水に付着している「にがり」にあります。塩の結晶の中には入らないのです。

なので、「にがり」を分離する精製塩に塩化ナトリウム以外のミネラルはなくなります。

そのため、材料が同じ「海水」であっても、加工する方法によってミネラルバランスが大きく変わってきてしまうのです。

海水の成分はこんな感じです

  • 塩化ナトリウム 77.9 %
  • 塩化マグネシウム 9.6 %
  • 硫酸マグネシウム 6.1 %
  • 硫酸カルシウム 4.0 %
  • 塩化カリウム 2.1 %
  • その他

    ミネラル豊富なことが分かります。

天然塩にはこの「にがり」が多少含まれることで海水の成分に近くなります。

美味しい自然塩を食生活にプラスする習慣を作りましょう!

 

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