良く噛まないと痩せません! 咀嚼とダイエットの関係
肥満にならないための身近な習慣としてすぐにできることは、「よく噛んで食べる」ということです。
実に簡単でシンプルなことですが、なかなか出来ていない人が多いのではないでしょうか?
後で説明しますが研究結果では、早食いで、あまり噛まずに食べる人は、
ゆっくりよく噛んで食べる人に比べて肥満度が高いことが明らかになっており、
さらに、肥満だけにとどまらず、現代人の健康に悪い影響を与えていることは否定できないそうです。
咀嚼とダイエットの関係は三つあると考えられています
一つ目が血糖値の上昇
二つ目がヒスタミンの発生
三つめが食事誘発性体熱産生(DIT)
です。それぞれ説明しますね。
食後の血糖値の上昇
『咀嚼する=噛む』という事は、人間だけではなくて地球上の動物が生存していうえで、必然的でとっても大切な行動なんです。
【1回にかける食事の時間】
速ければ速いほど、「太りやすい体」になっていき、消化器系にも負担が増え、トラブルを起こしかねません。
『最低でも20分』の時間をかけて、ゆっくり食べることを意識したほうが良いです。
それは、食べ始めから20分経過したぐらいから、脳に満腹感が生じはじめるからなんです。
これが最低20分の根拠なんですが、さらに、太らない体を作る上で大切なのは、
時間を掛けることだけでなく、血糖値の上がり方に関係している『噛む回数』なんです。
噛む回数が少ない場合、急に胃の中に大量の食べたものが入ってくるので、短時間で糖が吸収され、血糖値が急上昇します。また、大量のインシュリンが分泌される結果、体脂肪が溜まります。
噛む回数の少ない人は、この作業が日常的に行われているので、自然に太りやすい体を作っていることになるのです。
逆に、噛む回数が多い人は、少しずつ時間をかけ、胃に食べたものが入ってくるので、糖はゆっくり吸収され、血糖値も緩やかに上昇します。
つまり、よく噛んで食べれば「食べ過ぎ・血糖値の急上昇」を防ぐことが出来るのです。
ヒスタミンの放出
そして、よく噛んで食べることでヒスタミンが放出され満腹中枢を刺激して食欲を抑え、脂肪の代謝を調節する成長ホルモンの働きを良くするので、体脂肪の分解も促進します。
ただ、軟らかい食べ物が溢れている現代では、かなり意識して噛む必要があります。
一口の噛む回数の目安は20~30回です。皆さんも意識して「噛んで」下さい!
それともう一つが消費カロリーの関係です。
食事誘発性体熱産生(DIT)
食べた後にもエネルギーが消費されます。
この食後の消費エネルギーのことを「食事誘発性体熱産生(DIT)」といい、安静時代謝の10〜15%を占めています。
安静時代謝とは、何もせずじっとしていても、生命活動を維持するために自動的に消費されているエネルギーに加え、座ってじっとしている時に消費されるエネルギーの総和です。
男性10人を対象にブロック状の栄養補助食品300kcalをできるだけ早く食べたときと、ゆっくり食べたときの、咀嚼回数と「食事誘発性体熱産生(DIT)」を比較する実験では、次のような結果が出ました。
早く食べたときは、食べ終わるまでに要した時間:平均103秒、咀嚼回数137回。
ゆっくり食べたときは、時間:平均497秒、回数:702回でした。
同じものを食べたにも関わらず、食べるスピードによって咀嚼回数が大きく違ったのです。
また、食後90分間の「食事誘発性体熱産生(DIT)」についても、ゆっくり食べた方が、大幅に増えることがわかりました。
1回の食事の後に消費されるエネルギーはさほど多くはありませんが、食事のたびに消費されることを考えれば、決して少なくはありません。
たとえば体重60㎏の人が1日3回、1年間、ゆっくりよく噛んで食事をした場合、早く食べた場合に比べて体脂肪に換算すると1.5㎏分のエネルギーを多く消費することになります。
何もしないでもよく噛むだけで痩せます!
まとめ
以上よく噛むこととダイエットの関係について書きました。
咀嚼とダイエットの間には関係があることがわかりました。
ダイエットの成功にはよく噛むことが欠かせないです。
皆さんもゆっくり食事をしてよく噛んでくださいね!