体に必須の5大栄養素 エネルギー源「炭水化物」の特徴

体に必須の5大栄養素-エネルギー源「炭水化物」の特徴

皆さんは、「炭水化物」と聞けば、どのような印象をお持ちですか?

 

糖尿病食事療法の「炭水化物制限」であったり、「炭水化物(糖質)制限ダイエット」などと巷で言われるので、あまりカラダに取り込みたくない栄養素というイメージをお持ちではないでしょうか。

 

 

炭水化物は大きく分けると、体内に吸収されてエネルギー源になる「糖質」と、消化吸収されずエネルギーにならない「食物繊維」に分けることができます。

 

 

糖質は悪玉か?

 

糖質は、栄養素の中で最もエネルギー源として使われやすく、脳や全身の主要なエネルギーになり、同じエネルギー源でも脂質やたんぱく質と比べると、すばやく使えるという即効性の高いエネルギー源という特徴があります。

 

余分に摂取した糖質は、肝臓と筋肉にエネルギー源であるグリコーゲンとして蓄えられ、必要な時にエネルギーとして使われますが、摂りすぎてしまうと体脂肪として蓄えられてしまいます。

 

さらに、糖質をとりすぎたり、血糖値を急上昇させるような食べ方をつづけると、血糖値がうまく下がらず、糖尿病をはじめとしたさまざまな健康トラブルの原因になります。

 

「摂りすぎ」も「極端にカットする」のも良くない

 

だからといって「糖質が太る原因だ」「糖尿病の原因だ」といっていいのでしょうか?

 

悪いのは糖質そのものではなく、糖質の摂り過ぎがカラダに悪影響を与えるということを知っておきましょう。

 

逆に、糖質を極端に制限すると、今度はエネルギー不足によって、脳の血流が悪くなり、頭痛やふらつき、動悸、慢性的な疲労や思考力の低下、筋肉痛などの「低血糖症」の症状を引き起こします。

 

さらには、糖質の不足分を補うためにタンパク質がエネルギー源として使われるため、筋肉量が減少し、かえって基礎代謝を低下させる原因にもなりかねないのです。

 

図参照

 

糖質ですが、この糖質とうまく付き合っていくために、まずは、普段の食生活のなかで糖質の存在を意識することから始めましょう。

 

1汁3菜など、糖質に偏らない食材をチョイスしてバランスの良い食事を意識する。

 

 

ビタミンB1が豊富に含まれている豚肉やレバーなどの食品と組み合わせて食べると糖質をエネルギーに変えて代謝が高まります。

 

ゆっくり時間をかけて、よく噛んで食べることを意識する。

 

間食やお菓子ジュースは、適量だけとる習慣を身につけたり、糖質の少ないものに置き換えるなど工夫しましょう。

 

炭水化物はできる限り穀物からとるようにし、糖質よりも食物繊維のほうを多く含む「低GI値食品」をチョイスする。

 

最後に、1日に必要な炭水化物の量(目標量)をご紹介します。

 

目標量=男女とも1日に摂取するエネルギーの50~65%に相当する量

 

例えば一日に摂取するエネルギーが2,000kcalの場合、

 

50~65%に相当するエネルギー量は、

 

2,000kcal×0.5~0.65=1,000~1,300kcal。

 

炭水化物は1gが約4kcalですから、

 

1,000~1,300kcal÷4=250~325g。

 

つまり一日に250~325gの糖質を摂取することが望ましいということになります。

 

引用「三大栄養素の炭水化物の働きと一日の摂取量」2019年2月18日公益財団法人長寿科学振興財団

 

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