美味しくて安全なら玄米試してみる?
しかし消化の面や安全性味はどうでしょうか?
健康を考えて玄米を試してみたい方にお届けします。
玄米 (Brown rice) とは、精白されていない状態のお米の事で、稲の果実である籾(もみ)から籾殻(もみがら)を除去した状態の事を言います。
もみ殻を除いたものが玄米。糠層に包まれた胚乳があり、胚芽がしっかり残っています。
玄米の良いところと悪いところ
玄米の胚芽や糠(ぬか)には、たいへんすぐれた栄養素が多く、特にビタミンB群(B1、B2,B6,ニコチン酸、パテントン酸、イノシトール、コリン、葉酸等)が含まれています。
ビタミンB群は、エネルギーをつくり出す代謝を助ける働きがあるため、人間の身体には必要不可欠な栄養素です。
玄米の糠層には、食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は、腸内環境を改善し、腸からの脂肪の吸収を抑制する働きがあるので、身体の内側から整えてくれることができます。
また、意識をせずによく噛むようになり、ゆっくりな食事が満腹中枢を刺激するため、自然と食事量を抑えてくれダイエット効果もあります。
一方問題点もあります
まず玄米は精製される前の丸ごとの米。
データによると約80%の残留農薬はヌカ部分に見られています。もちろん、洗米することでヌカは流れ落ちますが、できれば自然栽培、有機栽培されたもをを選びたいですね。
農薬を使っているものは農薬除去洗剤で洗うという手もあります。
浸けておくだけなので簡単です。
付けておいた水は洗い流してください。)
それともう一つが胚に含まれるフィチンとアブシジン酸です。
玄米は種、子孫を残すもの、要するに人間で言うと子供のようなものです。
鳥や獣に食べられないよう活動している因子がフィチン酸、アブシジン酸というものです。
これらが私たちの体に入った時には、良くない影響を及ぼすといわれています。
フィチン酸には、ミネラル排出してしまう働きがあると言われています。
しかし、玄米に含まれるのは、自身のヌカ中のミネラルと結合している『フィチン』です。
そのため、玄米を食べたからといって、他のミネラルの吸収を妨げるというような心配は必要ありません。
また仮にミネラルの吸収に影響があるとしても、玄米に含まれている少しのフィチンが全てのミネラルの吸収を阻害するとは考えにくいです。
一方アブシジン酸とは、植物ホルモンの一種。
休眠や生長抑制、気孔の閉鎖などを誘導するといわれます。
しかし、この効果もあくまで「生」の状態が強力ということであって、お米は火を通して食べモノです。
これらの仮説は体内での反応を語られているものではありません。
何より、何百年もの間、元気に玄米・雑穀を主食にしてこれた日本人の歴史が物語っています。
さらに長時間浸水させることでアブジン酸は除去できるようです。
どうしても気になるようでしたら試してみてください。
(夏場は12-24h、冬場は24-36hを目安にして、時折水を変えながら十分に浸水させてください。ぬるま湯で浸水させた場合は水の場合の半分くらいの浸水時間でOKです。)
味と消化はどうでしょうか?
固い玄米は、現代人の弱い顎では非常に噛み砕きにくく、すぐに飲みこんでしまうため消化に負担がかかるといわれます。
それは圧力なべで炊くことです。
玄米って硬くなりがちなイメージですが、圧力鍋で炊くとふっくらモチモチの美味しい玄米ご飯になります。
少し手間はかかりますが、比較的安全に玄米をおいしく頂けるようです。
簡単レシピです。
①圧力鍋に玄米、酒、塩、水を入れ、蓋をする。
②中火にかけてフツフツと音がしてきたら強火にし、圧力がかかったら1分ほどそのまま強火で炊く。さらに弱火にして15~18分炊き、最後に5秒位再び強火にし、火を止める。
③10~13分程そのまま蒸らし、圧が抜けたら蓋を外してほぐす。
※お使いの圧力鍋の使い方に添ってお使い下さい。
ミネラル豊富でデトックス効果も高い玄米を試してみてはどうでしょうか?